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ショートドラマの費用|「1本いくら」で決めると足りなくなる。目的から総額を組み立てる

Film倶楽部 編集部 2026.10.09

ショートドラマの費用を解説した制作会社の料金ページやコラムには、1本あたりの目安が書かれていて、費用を左右する要素(尺・本数・キャスト・ロケ)が説明されていて、安くするコツが並んでいます。

役に立つ情報です。ただ、それを読んでも、自社がいくら用意すればよいかは決まりません。

理由は単純で、1本の値段が分かっても、何本要るのかが分からないからです。そして、ショートドラマは1本で終わる企画がほとんどありません。

この記事は、そこを扱います。目的から逆算して、総額を組み立てる手順を書きます。

金額は書きません。理由は最初の章で説明します。代わりに、見積書のどこを見れば自社の総額が読めるかと、あとから増えやすい費用を、業界団体の資料と条文に根拠を置いて整理しました。

「1本いくら」が答えにならない理由

1本で終わる企画が、ほとんどありません

ショートドラマは、続きを見てもらう形で効いてきます。1話で完結する作りにしても、1本だけ出して終わるという使い方は、実際にはあまりありません。

そして、本数が決まらないと総額が決まりません。1本の単価に本数を掛けた額が総額になる、という単純な話でもありません。まとめて撮れば1本あたりは下がり、別の日に分けて撮れば上がります。

つまり、「1本いくら」は、本数と撮り方が決まってから初めて意味を持つ数字です。

相場が、記事ごとに大きく違います

費用を解説した記事の相場を見比べると、幅がかなり違います。下限の置き方も、上限の置き方も、記事によってばらばらです。

これは、どれかが間違っているという話ではありません。その会社が受けている案件の平均に近い数字が書かれているためです。フリーランスに近い体制で受けている会社と、キャストとスタッフを揃えて撮る会社では、同じ「ショートドラマ」でも中身が違います。

公的な統計が、2019年になくなっています

もう一段、事実を足します。

経済産業省の特定サービス産業実態調査は、広告業を含むサービス業の売上や単価を継続して調べていた統計でした。この調査は2019年に他の統計へ統合され、単独の調査としては行われなくなっています。

その結果、映像制作の料金について、国が調べて公表している数字は存在しません。

「相場が分かりにくい」のは、調べ方が足りないからではなく、調べる先が無いということです。この記事で金額を書かないのは、そのためです。書いたとしても、確かめられない数字がもう1つ増えるだけになります。

代わりに使えるもの

金額の代わりに、業界団体が公開している資料が使えます。見積書がどういう構造でできているかが分かれば、自社の総額は自分で組み立てられます。

使うもの何が分かるか
日本アド・コンテンツ制作協会(JAC)の見積ハンドブック制作費が3つのフェーズに分かれていること。見積方式が3種類あること
日本モデルエージェンシー協会のガイドライン出演者の使用期間と、追加使用料の考え方
文化庁の契約ガイドライン権利の扱いを契約でどう決めるか
民法・著作権法の条文報酬が発生する条件、作ったものの権利の範囲

見積書は、3つのフェーズでできています

制作費の内訳を読むときの、いちばん大きな骨組みです。

プリ・プロダクション・ポスト

日本アド・コンテンツ制作協会(JAC)が公開している見積ハンドブックでは、映像制作の工程が3つのフェーズに分けて整理されています。

フェーズ中身費用が動く理由
プリプロダクション企画、脚本、絵コンテ、キャスティング、ロケハン、スケジュール調整打ち合わせの回数と、決まるまでの時間
プロダクション撮影。スタッフ、機材、ロケ地、出演者、車両撮影日数。人数と拘束時間
ポストプロダクション編集、テロップ、音楽、カラーグレーディング、修正本数と、修正の回数

見積書がこの3つに分かれていない場合は、分けてもらってください。「一式」でまとまっていると、どこを削れば安くなるのかが分かりません。

費用がいちばん動くのは、真ん中です

3つのうち、金額への効き方が突出しているのがプロダクションです。撮影の日に人が動くからです。

そして、撮影日数は本数と比例しません。1日で3本分を撮ることも、1本に2日かけることもあります。ここが、「1本いくら」だけでは総額が読めない理由です。

撮り方1本あたり総額
1日で複数本を撮る下がる抑えられる
1本ずつ別の日に撮る上がる増える
季節やイベントに合わせて撮る上がりやすいその時期に集中する

見積もりを取るときに「まとめ撮りにした場合」を併せて出してもらうと、この差が見えます。

見積方式が3種類あります

同じJACの資料では、見積もりの出し方が3つの方式として整理されています。方式が違うと、あとから増える場面が変わります。

方式考え方増えるとき
積算方式工程ごとの単価と数量を積み上げる数量が増えたとき(撮影日が延びる、本数が増える)
一式方式まとまった金額で提示する範囲外と判断されたとき
併用主要な工程は積算、細かい部分は一式上の両方

発注する側にとって読みやすいのは、積算方式です。何がいくつでいくら、という形なので、削る相談ができます。

一式方式が悪いわけではありません。ただし、その一式に何が含まれるかを、別紙でよいので文字にしてもらってください。

あとから増えやすい費用

見積書の金額を払って終わり、とならない部分があります。ここは費用の解説でも、あまり触れられていません。

出演者を、いつまで使えるか

いちばん見落とされるのがここです。

日本モデルエージェンシー協会が公開しているガイドラインでは、出演契約について次の考え方が示されています。

3つとも、発注する側の予算に直接きいてきます。

起きること予算への影響
1年で契約した動画を、2年目も使いたい追加使用料が発生する。目安は当初と同額
同業他社に出てほしくないその制限を付けるための料金が乗る
期間を決めずに使えると思っていたそもそも、その契約は結べない前提で考える

「作った動画は、ずっと使えるもの」と考えて予算を組むと、2年目に想定外の費用が出ます。見積もりの段階で、使用期間が何年で、延長したらいくらかを聞いてください。

なお、社員に出てもらう場合は、この話は当てはまりません。ただし、その社員が退職したあとに使えるかは別の問題として残ります。書面で、期間と範囲を決めておいてください。

音楽を、どう用意するか

音楽にも、あとから効く要素があります。

まず、楽曲には複数の権利があります。作詞・作曲に関する権利と、録音された音源そのものに関する権利(原盤権)は別です。既存の曲を使いたい場合、両方の許諾が要ります。

つまり、既存の曲を使うと、費用と時間の両方が読みにくくなります。

代わりに使えるものが2つあります。

方法中身
オリジナルの楽曲を作る制作費に乗るが、権利の扱いを最初に決められる
商用に使えるライブラリから選ぶ費用を抑えられる。プラットフォームによっては必須になる

2つ目について、SNSに出す場合は制約が絡みます。TikTokのビジネスヘルプセンターには、こう書かれています。

> 一般的な音楽ライブラリを商用利用することはできません。

(TikTok ビジネスヘルプセンター「商用音楽ライブラリについて」・最終更新 2025年7月)

企業のアカウントとして投稿する場合、広告を出さない普段の投稿でも、商用音楽ライブラリの楽曲を使う必要があります。商用音楽ライブラリはTikTokの説明では100万曲が収録されていて、無料で商用利用できます。

見積もりの段階で「音源はどうしますか」と聞くと、この話が出てきます。出てこない会社には、こちらから聞いてください。

作った動画を、別のところで使いたくなったとき

契約書に「著作権は譲渡する」と書かれていても、全部が移るわけではありません。

> 著作権を譲渡する契約において、第二十七条又は第二十八条に規定する権利が譲渡の目的として特掲されていないときは、これらの権利は、譲渡した者に留保されたものと推定する。

(著作権法第61条第2項)

第27条は翻案などの権利、第28条は二次的著作物の利用に関する権利です。「作り変える権利」は、契約書にはっきり書いていなければ、作った側に残っていると推定されます。

やりたいこと第27条・第28条が書かれていない場合
60秒のドラマを15秒に切って広告に使う作り変えにあたるため、確認が必要になりうる
縦型を横型に作り直して会社案内に入れる同じ
一部を抜き出して採用説明会で流す同じ

同じ金額を払っても、手元に残るものが違うということです。契約書の著作権の条項に、第27条と第28条を含む旨と、著作者人格権を行使しない旨が書かれているかを見てください。

なお、契約で権利の扱いをどう決めるかについては、文化庁が契約に関するガイドラインを公開しています(2024年10月)。判断に迷う場合は、そちらが手がかりになります。

修正の回数

見積書に修正の回数が書かれていない場合、その分は金額に織り込まれているか、実際には断られるかのどちらかです。

「修正は2回まで、3回目からは1回につき別途」と書いてある見積書のほうが、あとでもめません。

あわせて、「修正」の定義も聞いておいてください。テロップの文言直しと、構成の作り直しでは、作業量がまったく違います。

目的から、総額を組み立てる

ここが本題です。1本の単価ではなく、自社の目的に対していくら必要かを出します。

順番は4つ

手順決めること
1何のために作るか(採用・集客・認知・既存のお客様向け)
2どのくらいの期間、続けるか
3その期間に、何本要るか
4何回の撮影で、その本数を撮れるか

総額は、1本の単価×本数ではなく、撮影の回数で決まります。手順4が要点です。

1. 何のために作るか

目的によって、必要な本数も、続ける期間も変わります。

目的本数の考え方期間の考え方
採用少なくてよい。中身が濃いほうが効く募集の時期に合わせる。通年なら長く
集客・来店出し続けることが効く半年から1年
認知・知ってもらう出す頻度が効く半年から1年
既存のお客様との関係頻度より、続くこと期間を切らない

採用が目的なら、何十本も要りません。目的を決めないまま本数の見積もりを取ると、必要以上の金額になります。

2. どのくらい続けるか

ショートドラマは、出したその月に結果が出るものではありません。半年から1年の単位で見る前提で予算を組んでください。

3か月で判断してやめると、かけた費用がそのまま消えます。続けられる金額に抑えるほうが、大きな金額で短く終えるより結果が出ます。

3. その期間に何本要るか

期間が決まると、本数の目安が出ます。ここで「多いほうが良い」と考えないでください。

本数を増やすほど、自社が出す時間も増えます。撮影の立ち会い、内容の確認、素材の提供。外に頼んでも、この時間はゼロになりません。

4. 何回の撮影で撮れるか

最後がここです。同じ本数でも、撮影の回数で総額が変わります。

撮り方向いている場合
1日でまとめて撮る出演者と場所が固定できる。季節に左右されない内容
月1回ずつ撮る季節やイベントに合わせたい。現場が毎回変わる
数か月に1回、まとめて撮る費用を抑えたい。素材を撮りためて小出しにできる

3つ目がいちばん抑えられます。そして、地方の会社にとっては現実的です。移動の時間が減るからです。

見積もりの取り方

ここまで決めたら、こう伝えてください。

「◯か月で◯本、撮影は◯回を想定しています。この形で見積もりをお願いします」

これだけで、返ってくる見積書が比べられるものになります。「ショートドラマを作りたいのですが、いくらですか」と聞くと、各社が各社の標準的な形で出してくるので、比べられません。

予算が限られるときに、削る順番

全部は頼めない、という場合の考え方です。

削りやすい順何を削るか何が起きるか
1撮影の回数まとめ撮りにする。1日で数本分を撮る
2出演者の構成社員に出てもらう。人数を減らす
3ロケ地自社の敷地内で撮る。移動を減らす
4編集の凝り方簡素な編集でも、中身が良ければ見られる
5本数減らしても続けば効く。増やすのは後からできる
—企画と権利処理ここを削ると、あとで作り直しになります

最後の行が要点です。

企画を削ると、撮ったあとで「これでは伝わらない」となり、撮り直しになります。権利処理を削ると、出演者の使用期間や音源の許諾が曖昧なまま進み、2年目に使えなくなります。どちらも、削った額より大きな費用になって戻ってきます。

社員に出てもらう場合の注意

費用を抑える方法として有効ですが、決めておくことがあります。

決めること具体的に
業務として出てもらうのか勤務時間内か、時間外か
退職後も使ってよいか期間と範囲を書面にする
断ってよいことを伝えたか出たくない人に強いない

3つ目は、忘れられがちです。上司から頼まれると断りにくくなります。先に「断っても構わない」と伝えたうえで募ってください。

契約の型で、払っているものが変わります

見積書の金額と同じくらい、何に対して払う約束なのかが効いてきます。

制作と運用は、契約の型が違います

内容近い型報酬の条件
動画を作って納める請負に近いできたものを引き渡すことに対して払う
毎月の運用・投稿・分析準委任に近い作業をした割合に応じて払う

民法では、準委任の報酬について2つの型が定められています。

型条文
履行割合型(仕事をした割合に応じて報酬)民法第648条第3項
成果完成型(成果の引渡しに対して報酬)民法第648条の2

ショートドラマの制作と、SNSの運用を同じ会社にまとめて頼む場合、この2つが1つの契約に混ざります。そのときに確かめるのは1点です。

「毎月の金額のうち、制作はどれで、運用はどれですか」

分かれていれば、制作を止めて運用だけ続ける、という調整ができます。混ざっていると、全部止めるか全部続けるかの二択になります。

個人やフリーランスに頼む場合

費用を抑える選択肢として検討されます。発注する側が守る側になる点だけ、押さえておいてください。

フリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)は、委託を受ける側を守るための法律です。取引の条件を明示する義務があり、継続的な委託にはいくつかの制約があります。

たとえば、契約を中途解除する場合の30日前の予告は、6か月以上の継続的な委託の場合に求められるものです。短い委託には当てはまりません。

自社の取引が対象になるかは、委託の相手や内容によって決まります。ここで断定はしません。個人に継続的に委託する予定があるなら、公正取引委員会や中小企業庁が公開している資料で確かめてから進めてください。

いつ頼めば、いつ出せるか

費用と同じくらい、期間の見込みが予算に効いてきます。出したい時期が決まっているなら、逆算が要ります。

3つのフェーズに、それぞれ時間がかかります

前の章の3フェーズを、今度は時間で見ます。

フェーズ時間がかかる理由短くできるか
プリプロダクション企画を決める打ち合わせ、脚本、キャスティング、ロケハン自社の判断が早ければ短くなる
プロダクション撮影日の調整。出演者と場所と天候屋内なら読みやすい。屋外は予備日が要る
ポストプロダクション編集と修正の往復確認する人を1人に決めると短くなる

短くできる2か所は、どちらも発注する側の事情です。制作会社を急かしても、ここは縮みません。

遅れる原因は、たいてい確認です

日程が延びる原因として多いのは、社内の確認に時間がかかることです。

起きること対策
企画の確認に2週間かかった確認する人と、返す期限を先に決める
編集の確認で意見が分かれた確認する人を1人にする。他の人の意見はその人がまとめる
撮影の直前に内容が変わった企画の段階で決裁を通しておく

「確認は3営業日以内に返す」と決めておくだけで、全体が1〜2週間短くなります。

出したい時期があるなら、そこから逆算する

季節のイベント、採用の募集時期、新商品の発売。出したい日が決まっているなら、そこから逆算して発注してください。

屋外で撮る場合は、天候による予備日も見ておく必要があります。撮り直しになると、その分の費用も日程も増えます。

支払いの条件も、比べる材料です

総額が同じでも、払い方が違えば負担感は変わります。

よくある形

形発注する側から見ると
完成後に一括手元の資金への負担が軽い
着手金+完成時制作会社側の持ち出しが減るので、受けてもらいやすい
撮影前・撮影後・納品後の3回長い企画で使われる

着手金がある形自体は、普通のことです。確かめるのは、途中で中止したときにどうなるかです。

中止したときの扱いを、先に決める

企画が途中で止まることはあります。決裁が下りなかった、出演予定者が辞めた、天候で撮影ができなかった。

止まった段階決めておくこと
企画の途中着手金は戻るか、企画料として残るか
撮影の直前キャンセル料が発生するか。いつから発生するか
撮影後・編集中素材は引き渡してもらえるか

3行目が抜けやすい項目です。撮影は済んでいるのに編集で止まった場合、撮影データを受け取れるかどうかで、払った費用が無駄になるかが変わります。

消費税と、実費の扱い

見積書の金額が税抜か税込か。交通費や出演者の実費が、見積もりに含まれているか別途か。

地方での撮影では、実費の扱いが総額に効きます。見積書に「交通費実費」とだけ書かれている場合は、想定している回数と距離を聞いてください。

見積書を比べるときの5つの質問

複数社から取ったら、全社に同じ言葉で聞いてください。それだけで比べられる形になります。

#質問何が分かるか
1撮影は何回、1回あたり何時間ですか総額をいちばん大きく動かす数字
2修正は何回まで含まれますかあとから増えるかどうか
3出演者の使用期間は何年で、延長するといくらですか2年目の費用
4音源は何を使いますか。権利処理はどちらの作業ですか追加費用と、SNSでの制約
5撮影データとプロジェクトファイルは引き渡してもらえますかあとで作り直せるか

3番と4番は、費用の解説でもあまり触れられていません。そして、あとになって効いてきます。

3社を並べる枠

確認項目A社B社C社
総額
本数
撮影の回数・時間
修正の回数
出演者の使用期間
音源の扱い
著作権の範囲(第27条・第28条)
素材の引き渡し

この表が埋まらない会社は、比較の土俵に乗りません。金額の高い安いより先に、ここで差が出ます。

打ち合わせの段階で見えるもの

金額以外で判断できることもあります。

見るもの何が分かるか
過去に作った作品画づくりと演出が、自社の雰囲気に合うか
断る仕事があるか得意な範囲を自覚しているか
企画の出し方「何を撮りますか」と聞くだけか、提案があるか

「どういう案件はお断りされますか」と聞いて答えが返る会社は、自社の得意な範囲を分かっています。「何でもやります」は、聞こえは良いのですが、得意な形が無いということでもあります。

高いか安いかを、自社で判断する

金額の絶対値では決まりません。自社の商売に当てはめます。

1件の価値から逆算する

かける費用が見合うかは、1件の取引で得られるものと、何件必要かで決まります。

1件の受注で得られる粗利が分かっているなら、総額をその粗利で割ってみてください。出てきた数字が、その期間に必要な件数です。

その件数が自社の感覚で「ありえる」なら、金額は見合っています。「それは無理だ」と感じるなら、金額が高いか、目的の置き方が違います。

この計算は、制作会社ではなく発注する側にしかできません。粗利を知っているのは自社だからです。見積もりをもらったら、その場で電卓を叩いてみてください。

採用が目的なら、比べる先が変わります

売上ではなく、いま採用にかかっている費用と比べます。

求人媒体への掲載費、人材紹介の手数料、説明会の運営費。採用1人あたりにいくらかかっているかが分かっていれば、ショートドラマにかける費用が見合うかを判断できます。

よくある質問

結局、いくらくらいかかりますか

この記事では書きません。公的な統計が存在せず、各社の数字は体制によって変わるためです。

代わりに、「◯か月で◯本、撮影は◯回」という形で見積もりを依頼してください。返ってきた金額を、1件の粗利で割れば、高いかどうかは自分で判断できます。

安い会社に頼んでも大丈夫ですか

金額の低さ自体は問題ではありません。何が含まれていないかを確かめてください。

出演者の使用期間が1年だけ、修正が1回まで、音源は自社で用意、といった形なら、安いのには理由があります。その形が自社に合っているなら、良い選択です。

AIで作れば安くなりますか

一部の工程では費用が下がります。ただ、下がるのは主に編集とポストプロダクションで、撮影の日に人が動く費用は変わりません。

そして、権利の扱いは別に残ります。AIを使って作った素材について、誰がどこまで使えるのかは、契約で決めておく必要があります。

補助金は使えますか

自治体や国の制度で、対象になる場合があります。ただし、制度は年度で変わるので、この記事では具体名を書きません。

確認するときは、申請の締切と、支払いのタイミングを先に見てください。多くの制度は後払いなので、いったん自社で払える資金が要ります。

1本だけ試したいのですが

できます。その場合は、1本で判断しないと決めておいてください。

1本目は、自社の見せ方が固まっていない状態で作ります。続きを作るかどうかの判断材料としては使えますが、効果の判断材料にはなりません。

台本は、こちらで用意したほうが安くなりますか

自社で書けば、その分の費用は下がります。ただ、書き直しが増えると、結果として日程が延びます。

現実的なのは、題材と伝えたいことだけを自社が出して、構成と台本は制作側に任せる形です。何を撮るかは自社しか知らず、どう見せるかは制作側のほうが早いからです。

撮影に社長が立ち会う必要はありますか

初回は出たほうが早く決まります。ただ、毎回立ち会う形にすると、忙しい月に止まります。

2回目からは、立ち会う人を決めて、その人の業務として時間を確保してください。ここが決まっていない運用は、3か月目に止まります。

同じ会社に運用まで頼むべきですか

まとめると、素材の受け渡しが減るので進みは速くなります。一方で、制作と運用が1つの契約に混ざると、片方だけ止める調整ができなくなります。

前の章のとおり、毎月の金額のうち制作分と運用分が分かれているかを確認してください。分かれていれば、まとめて頼んでも困りません。

地方だと高くなりますか

移動の時間が費用に乗るので、遠方の会社に頼むと、その分は増えます。

近くの会社に頼むか、まとめ撮りにして回数を減らすか。福井県内でも嶺北と嶺南では移動の負担が違うので、そこは見積もりの段階で確認してください。

まとめ:総額は4つの数字で決まります

長く書きましたが、決めることは4つです。

#決めること
1何のために作るか
2どのくらいの期間、続けるか
3その期間に何本要るか
4何回の撮影で撮るか

4つ目が総額をいちばん動かします。そして、これは発注する側が決められることです。

そのうえで、見積書では5つを聞いてください。撮影の回数、修正の回数、出演者の使用期間、音源の扱い、素材の引き渡し。

相場を調べる時間より、この9つを決める時間のほうが、結果に効きます。

聞いてみて、頼まないという結論でも構いません

見積もりの内訳を出してもらえなかった。出演者の使用期間に答えられなかった。音源の話が通じなかった。

そういう会社に頼まずに済んだのなら、話を聞いた時間は無駄になっていません。この記事で挙げた質問は、どれも一言で答えられるものばかりです。

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